皆さんはフレイルという言葉をきいたことはありますか?
フレイルは、「健康」と、「介護が必要な状態(寝たきりなど)」の間にある【虚弱】の状態のことを言います。そのままだと要介護になりますが、運動や栄養など生活習慣に気を配れば、健康な状態に戻ることもできます。
フレイルの主な特徴は体重減少。“歳をとったせいかあんまり食べられなくなったのよね”、という言葉をきいたら、要注意です。
年齢を重ねると、エネルギー代謝や消化能力が低下するので、確かに歳をとったことで量を食べられなくなることは間違いありません。また、回復が遅いので疲れやすく、動きたくなくなるのも高齢者の特徴です。動かないとお腹が減らない→食事量が減る→栄養不足で元気が出ない→動かない→使わない筋肉(体重)が減っていく→エネルギー消費量低下→食べられない→身体がもろく動けなくなる→転倒骨折???要介護、このようなイメージです。特に認知症や一人暮らしでご近所づきあいや社会とのつながりがあまりない方は、気づかないうちにこのサイクルにはまりこんでしまいがちなので要注意です。高齢になるほど意識して活動し、筋力が衰えないよう、その源であるエネルギーやたんぱく質をしっかり摂取していかなければなりません。
高齢者の食事によくみられるのが、おにぎりとみそ汁だけ、菓子パン1個だけ、うどん1杯だけ、などの主食だけのパターン。筋肉や身体を作る肉?魚?卵?大豆などのたんぱく質が足りません。このような食事をしている高齢の方に心当たりがあれば、フレイルにあてはまるところはないか、確認することをおすすめします。
高齢の方に多いフレイルですが、若い方でも同じような状態に陥ることはあり得ます。3食バランスの良い食事と適度な運動、若いうちから習慣づけることも大切なのです!