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在学生?修了生の声(2025年度)

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※本文の内容、所属等は、すべて「School of Health Innovation 2025」掲載当時のものです。

目次

 

 

石川 雄一 さん

仕事と学業の両立に理解を示し
専門的な知見で研究を導いてくれる
先生方の手厚いサポートに感謝

【履修モデル】リサーチャー/ビジネスパーソン
産業医科大学医学部を卒業後、膠原病?リウマチ内科の専門医として産業医科大学病院、横浜労災病院等で勤務。現在は臨床医に加えて、中小の事業所で嘱託産業医としても従事している。DPC等の公的医療保険データベース、多施設共同の膠原病疾患レジストリを用いた臨床研究なども行っている。

 臨床医と産業医の2つの仕事をしていくなかで、どのように社会に対して自分の経験を役立てることができるのか、また、医師として関わる人たちのウェルビーイングにどういった形で貢献していけるかを考えるようになり、医学以外の分野の勉強や経験を積む必要が あると考えSHIに入学しました。修士課程1年の前期は、課題に追われる時期もありましたが、先生方は仕事と学業の両立に理解を示してくださり、ありがたいと同時に心強く感じました。現在は腕時計型ウェアラブルデバイスを用いた睡眠に関する研究を行っています。共同研究者として関わっている研究プロジェクトでも腕時計型の活動量計を使用して睡眠の解析する予定です。SHIは、ヘルスケア領域で起業を含め新しいプロジェクトを考えている方にとっては、実践的な手法を学ぶことができる場です。医療職を含めたさまざまな背景を持った学生がいますので刺激をもらえます。疫学や生物統計学の専門家の先生も揃っていますので、学術的な裏付けのあるビジネスや新しいチャレンジをしてみたい方には最適な環境ではないでしょうか。

 

 

 

 

Mohammad Wasil Ahmadi さん

SHIで学んだ生物統計を用いて
母国アフガニスタンで
医療情報システムの開発を目指す

【履修モデル】リサーチャー/ポリシーメーカー
山口大学で経済学修士号を取得後、母国アフガニスタンに帰国し、地方復興開発省に入省。世界銀行やアジア開発銀行の資金援助を受けた様々なプロジェクトに携わったが、タリバン政権発足後に職を失った。INGO(非政府間国際機構)と協力して、緊急医療?栄養支援を提供した経験もある。

 アフガニスタンは、これまで一貫して様々な伝染性?非伝染性疾患と闘い、多くの命を奪われてきました。このような状況の主な要因は、タイムリーで綿密なデータ分析、疾病パターンの特定、発生予測の欠如に起因する、疾病蔓延の不十分な監視と管理です。しっかりとした統計分析や統計知識がないため、高リスク集団の特定や疾病負担の評価が妨げられています。SHIに入学して、このような重要な知識を取得するために、生物統計学の授業で学ぶ専門知識を大いに活用できることに気づきました。そうすることで、この知識を母国に戻って応用することを目指しています。生物統計学は、アフガニスタンにおける強固な医療情報システムの開発に大きく貢献する可能性を秘めています。これによって、正確でタイムリーな保健データの収集、分析、報告が確実になり、最終的には、保健上の課題に効果的に対処し、管理するための国の能力を高めることができるのです。

 

 

 

 

大貫 詩織 さん

共に学ぶ仲間が社会人経験で得た
知識やノウハウを共有しながら
自身のフィールドを広げる貴重な機会

【履修モデル】ビジネスパーソン/ポリシーメーカー
助産師/YouTuber/株式会社Rine代表取締役。総合病院産婦人科、精神科児童思春期病棟にて勤務の後、現在は学校での性教育に関する講演や性の知識を普及するイベント等の講師を務める。性教育YouTuberとして、性の知識を学べる動画も配信中。著書に『CHOICE 自分で選びとるための性の知識』など。

 個人で情報発信をしていくなかで、自身の取り組みが本当に意味のあるものなのかを検証するスキルや、裏付けのある情報を持って政策提言や事業立ち上げをできるスキルを身に付けたいと思いSHIに入りました。子育て中で、仕事&育児&学業の両立は簡単ではありませんが、ほとんどの授業でオンライン参加ができるので助かります。いつも直前まで子の夕飯やお風呂などの対応をして、時間になるとzoomに駆け込んでいます。SHIで学ぶ仲間にはさまざまなバックグラウンドを持った人がいます。自治体職員の同級生から、国で作られた政策がどのように市町村で動くのかといった話を聞けるなど、それぞれの経験を知見やノウハウとして共有できるのは大きいですね。私が普段いるフィールドでは見えない世界、見えない情報に触れられる貴重な機会になっています。私の直近の目標は、「手軽に」「すぐに」利用できる産後ケアサービスを立ち上げること。母親に負担が偏りがちな育児について、他の人の力を借りながら行うことが当たり前と思えるような文化を築いていきたいです。

 

 

 

 

田中 弘之 さん

SHIの恵まれた環境の中で
医療課題と向き合いながら
好きな研究が続けられる喜び

【履修モデル】リサーチャー/ビジネスパーソン
薬学部大学院を修了し、製薬企業の研究員として従事した後、外資系製薬企業で新薬のマーケティング部、メディカルアフェアーズ部を経験。現在は、製薬企業にコンサルティングを提供する企業において新規ビジネスを立ち上げ、執行役員、カンパニー長。働きながら大学院に通い、経営学修士(MBA)を取得。

 希少疾患領域においては解決すべき課題が存在しながら、未だに解決に至らない状況が続いています。その課題をどのように解決すべきなのか、研究者や医療従事者からの報告を待っているだけなく自らそれに取り組んでみたいと思ったのが入学の動機です。「働きながら研究できるの?」という人もいるでしょうが、SHIには「やりたい」をサポートしてくれる素晴らしい環境が整っています。また、私についていえば、どれだけ疲れていても、時間がなくても、研究をつらいと思ったことは一度もありません。電車でもお風呂にはいっていても常に研究のことを考えているほどです。現在の研究が、日々の業務にそのまま役立っていることも私のモチベーションになっています。普通のサラリーマンが、査読付きの海外ジャーナルに論文を投稿しているのですから、コンサルティングの現場でもそのインパクトは絶大です。自分の打ち出した研究結果をエビデンスとして示すこともあり、そんなときにはいつにも増してクライアントが私の話をじっくりと聞いてくれます。

 

 

 

 

草野 哲史 さん

チャレンジのハードルを下げ
社会課題の解決にも役立つ
アントレプレナーシップの講義

【履修モデル】リサーチャー/ポリシーメーカー
大学時代は保険制度の研究に取り組む。大学卒業後は、地方自治体に入職し、健康?医療?福祉分野における政策の企画、立案に従事。SHIの修士課程では、「健康状態の悪化が、労働供給やインフォーマルケアに与える影響について」をテーマに、因果推論の手法を用いて医療経済学の観点から研究を進めている。

 SHIは社会人が履修しやすいカリキュラムになっていることが魅力の一つです。講義は平日の夜間と土曜日、オンラインで参加することも可能なので効率的に時間を使うことができます。課題でグループワークをする場合も、学友たちとオンラインで打合せをすることが多いですね。これまでの講義の中では、アントレプレナーシップの講義が特に印象に残っています。アントレプレナーシップの考え方は起業家だけでなく、社会課題の解決を志向する人に役に立つと思っています。この講義をバラエティに富んだバックグラウンドを持つ学友たちと経験したことによって、新しい物事にトライする際のハードルが下がったように思います。私が今、研究の中で注目しているのはデータを用いた政策の評価です。情報機器の演算能力、データ量といった欠点が解消されてきてはいるものの、依然として政策の評価に十分ではないように感じるからです。卒業後も、政策の及ぼす効果の定量的 な把握や、健康?医療?福祉における事象の因果関係について研究を深めていきたいですね。

 

 

 

 

石井 亜由美 さん

医療統計を学びたいと入学を決意
ソフトを使った解析ができるようになり
海外にフィールド実習に行くチャンスも

【履修モデル】ビジネスパーソン
大阪府立大学工学部化学工学科卒業後、株式会社東芝でマイコンの開発に従事。特許事務所にて明細書作成に従事した後、2004年より行政書士として開業し、現在はあおぞらパートナー行政書士事務所代表として薬事?医療分野を中心に行政手続きや法務のサポートを行う。2020年に神奈川大学大学院法学研究科修了。

 医療機器関連会社の品質マネジメントシステムの構築をサポートしているときに統計的解析が用いられているケースがあり、医療統計を学びたいと思ったことが入学のきっかけです。また、統計やデータ分析に苦手意識があって、顧客と同じレベルで会話できるようにしたいと考えていたことも大きかったですね。仕事との両立は楽ではありませんが、授業はどれも面白くて興味深いですし、さまざまな背景を持つ学友から、プレゼン資料の素早い作り方、論文の検索方法、授業の発表など多くの刺激を受け、有意義な時間を過ごしています。さらに、フィールド実習で海外に行くチャンスが得られるのも魅力です。SHIでの学びを通じて、Stata、EZRなどのソフトを使って解析することができるようになりましたし、英文を読むのも格段に早くなりました。今後は、社会的入院を減らすためには何が必要かといった医療資源の有効活用などについて研究し、将来的には高齢社会で健康寿命を延ばすことや、医療関係者+αでの地域包括ケアシステムの構築に携わっていきたいと考えています。

 

 

 

 

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