神奈川県黒岩祐治知事の提唱による「未病」という新しい健康観を現実化していくため、県の全面的な支援の下に新しい大学院である「ヘルスイノベーションスクール」を、2019年4月1日に開設しました。このスクールは、健康?医療?福祉分野において社会システムや技術の革新を起こすことができる人材の育成を目指した全く新しい教育研究機関です。神奈川県をはじめ、産業界や教育研究機関、行政などの様々なアクターと幅広くネットワークを結びながら、新しいヘルスイノベーションを起こす拠点となることを目指し、世界に通用する人材の輩出や、課題を解決する研究を進めてまいります。人生100歳時代を迎える中で、多くの優れた人材や研究を殿町の地から誕生させたいと考えております。ヘルスイノベーションスクールにおける新しい社会づくりに多くの皆様のご支援をいただきますよう、お願い申し上げます。
研究科についてAbout
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ヒューマンサービスをイノベーションで探究しよう
神奈川県立保健福祉大学は、ヒューマンサービスをミッションに掲げ、保健?医療?福祉の連携と総合化、生涯にわたる継続教育の重視、地域社会への貢献を基本理念としています。わが国では急速に少子高齢化が進み、人口減少や感染症の流行、自然災害の多発など、多様な社会問題が顕在化しています。いのちの誕生から終焉まで「ひと」の生涯を通じ、健康や生活に携わる保健?医療?福祉人材の活躍が大きく期待されています。近年、科学は急速な進歩を遂げましたが、それに伴って生じた専門分化は、専門的視座からの部分解釈を促進しヒューマンサービスの根底にある「ひと」をホリスティック(全人的)にとらえることを難しくさせました。2019年に開設した大学院ヘルスイノベーション研究科(SHI:School of Health Innovation)では、新たな健康観として神奈川県が打ち出す「ME-BYO(未病)」コンセプトに基づく社会システムや技術の革新を起こすことができる人材の育成を目指しています。そして、地域や産業界との連携に重点を置いて、研究成果の社会実装に注力していきます。SHIでは、「ひと」をホリスティックに支援する課題についてイノベーションの切り口から取り組み、「人生100歳時代」を先導するイノベーターとしての力を存分に磨いてください。
世界の高齢化問題を解決する 新たな学問の第一人者となろう
ヘルスイノベーション研究科(SHI)は、高齢社会を支える新しい健康観「未病」を研究対象とし、世界に先駆けて学問体系化を目指す、これまでにない研究?教育機関です。日本はもちろん、グローバルにおける健康長寿社会の実現に寄与する学問領域を切り拓き、それを担う人材を育成していくことに、研究科長として大きなやりがいを感じています。SHIは、公衆衛生学をベースとしながら、保健?医療?福祉にイノベーションを起こす上で必要な視点やスキルを磨くカリキュラムを充実させています。「未病」「最先端医療技術」などの先進領域を学ぶ科目、「アントレプレナーシップ」をはじめとしたビジネス関連科目、そしてビッグデータやAIを用いた健康リスクの予測について学ぶ「データサイエンス」などが特徴的です。また学び方もユニークで、なかでも、社会実装を目標とした研究活動を行う点は特筆すべきでしょう。神奈川県はもちろん、WHO(世界保健機関)や海外大学といった県のグローバルネットワークを活かしたフィールドワークの機会が多く提供されます。SHIでの学びは、研究が県政に反映される可能性があるチャレンジングな環境であり、グローバルな課題解決の最前線に携わる近道でもあるのです。好奇心にあふれ、何か新しいことをやってみたいと意欲を燃やす方に、ぜひ参加していただきたいと思います。