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戻る田中 康雅さん(履修モデル:ビジネスパーソン/アドミニストレータ)
戻る田中 康雅 さん
【履修モデル】ビジネスパーソン/アドミニストレータ
慶應義塾大学環境情報学部卒業。産業医紹介事業の立ち上げ、株式会社iCAREで健康管理システム「Carely」の事業開発、株式会社エクサウィザーズで介護AIプロダクト「CareWiz トルト」のPMM(プロダクトマーケティングマネージャー)を経て、株式会社パパゲーノを在学中の2022年3月に創業。メンタルヘルス不調や精神疾患を経験した方の物語を世界中に届けるアート制作プロジェクト「100 Papageno Story」を主宰。
https://papageno.co.jp/
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大学生の頃から「自殺予防」「メンタルヘルス」という興味分野は決まっていたものの、社会人経験を2年半ほど経ても、具体的に何に自分の人生を捧げるべきかわからず悩んでいました。
そのタイミングでヘルスイノベーションスクール(SHI)に出会い、すぐに入学を決断。働きながら大学院で公衆衛生を学び、自分なりの答えを探すことにしました。
入学から1年後に株式会社パパゲーノを創業。「パパゲーノ効果」と呼ばれる、自殺を踏みとどまった人の「物語」に自殺の抑止効果があるとする仮説をもとに、アートNFT(※)を活用した事業を展開しています。統合失調症当事者による絵本制作、適応障害当事者による音楽制作、パニック障害を経験した方の絵画制作など。アートを通じて、精神疾患に対するスティグマの解消やパパゲーノ効果、自助?互助の拡充に貢献できるよう色んな人を巻き込みながらプロジェクトを推進しています。(※)唯一性を証明できるデジタルデータ
【7月22日リリース メンタルヘルスNFTプロジェクト「100 Papageno Story」が初のNFTを販売開始~統合失調症当事者による絵本の挿絵や動画12点をNFTで販売~】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000098762.html
【100 Papageno Story, a mental health NFT project, launches its first NFT】
事業をより多くの方に知っていただき、取組や関心の環を広げていくため、様々なプロジェクトのクラウドファンディングにも挑戦しています。
https://camp-fire.jp/profile/Papageno_JP/projects
9月9日~11日にかけて開催された第46回 日本自殺予防学会にて、
「社会起業家として自殺予防への貢献を目指す若手のキャリア」をテーマに登壇。
https://papageno.co.jp/news/220911-tanaka-jasp46/
ヘルスイノベーションスクールでは、公衆衛生の基礎を徹底的に学び、エビデンスを徹底的に調べて巨人の肩に乗る視点と、事業(介入)の価値を効果検証する視点を身につけることができました。
また、英語に苦手意識があったのですが、英語での課題処理能力が日々鍛えられたことで、海外の投資家や事業家とのコミュニケーション、海外市場での事業展開も苦手意識を持つことなく臨めるようになったのは良い変化でした。
ヘルスケア関連のスタートアップで働いている方や、起業してヘルスケアの社会課題解決に挑戦したい方にとってSHIはおすすめしたい機会の1つです。
仕事が忙しくてもリモートで授業に出席できるので時間をやりくりできるなど、やりたいことに全力で挑戦しながら学べる環境は、非常にありがたいなと感じています。
多様なバックグラウンドの皆様と、メンタルヘルス産業の未来を共創できることを楽しみにしています。
【6月2日放送 「Oh! Happy Morning」に出演しました】
https://radiko.jp/share/?sid=INT&t=20220602094034&noreload=1
【海外に向けたプロジェクトのPR】
プロジェクトを英語で説明した動画を、YouTubeにアップしました。
https://www.youtube.com/watch?v=kNe0dO_fiXk
【メッセージ~指導教員の津野香奈美准教授から~】
田中さんは、メンタルヘルスや自殺等の社会課題を解決したいという熱い想いを持って入学していきました。修士論文としても、自殺行動に影響を及ぼす要因の解明に精力的に取り組んでおり、特にメディアが及ぼす影響としてウェルテル効果やパパゲーノ効果に着目しています。在学中に起業した分野は、これまでエビデンスを基にした介入がほとんど行われてこなかったアートという分野であり、自殺やスティグマ予防にも社会的意義が大きい分野です。研究か実践か、ではなく「両方できる」のがヘルスイノベーションスクールの魅力の一つだと思います。ヘルスイノベーションスクールの学生の中でも様々なコラボレーションが生まれることを期待しています。