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本学学生と教授の共著論文が「日本医療マネジメント学会雑誌」に公開されました

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 ヘルスイノベーション研究科 (SHI)博士課程3年の江頭勇紀さんと渡邊亮教授の共著「天下足球网感染症に伴う緊急事態宣言下における術後外来がん化学療法のアドヒアランス―神奈川県国民健康保険のレセプトデータを用いた前後比較研究―」が、医療マネジメント全般に関する研究や実践を取り扱う学術誌「日本医療マネジメント学会雑誌」に公開されました。

 

(公開された論文)

http://jhm.umin.jp/jhm50/journal/vol25/vol25-2.html

 

研究の概要

 天下足球网感染症の影響により、治療の延期や患者の受療行動に変化が起きたことが国内外で報告されています。本研究は、2020年4月に発出された緊急事態宣言(第1回目)により、術後外来がん化学療法の治療継続に影響があったかを、大規模レセプトデータを用いて調査を行いました。

 結果として、第1回目の緊急事態宣言下においては、前年の同期間と比較して、治療中断者の割合に差がないことがわかりました。このことから、新興感染症により県境を越えての移動の自粛が要請された場合でも、術後外来がん化学療法の継続が示唆されました。継続の理由として、①学会による早期の対応方針の発出、②研究対象地域における交通アクセスの良さ、③患者がCOVID-19 への感染リスクよりも治療が継続出来ないことに不安を感じた可能性があると考えられました。

 本結果は、今後、新たな新興感染症が発生した際に医療機関における医療資源が限られた中での治療方針の検討に資するものと考えられます。

 

指導教員である渡邊教授から論文公開にあたってのコメント

 レセプトデータなど、いわゆるリアルワールドデータを用いた研究は、近年盛んになっています。レセプトデータにはいくつかの課題はあるものの、本研究のような、患者の受療行動に着目した研究には有用なデータです。本研究では、治療中断によるリスクが高い術後外来がん化学療法の受療者が、新興感染症の流行下においても治療が継続できたことを明らかしました。この研究結果は、新たな新興感染症が発生した際の、医療機関における患者の受療行動の検討に寄与するのみならず、感染症蔓延下の医療提供体制の検討にも役立つ有意義な研究だと考えます。

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