神奈川県立保健福祉大学（神奈川県横須賀市、大谷泰夫理事長）とゲノム解析サービスを提供している株式会社 Zene（東京都千代田区、井上昌洋代表取締役）は、糖尿病における遺伝学的リスクスコアとオペレーションズリサーチ（OR）の解析手法を応用した多層リスク評価が行動変容に及ぼす影響に関する共同研究を開始しました。

本共同研究では、体質によるリスクとも言える個人の遺伝子関連検査から計算することができる遺伝学的リスクスコアと、これまでに科学的に明らかにされてきた糖尿病のリスク要因とを組み合わせて個人の糖尿病へのなりやすさを評価します。

この評価は、神奈川県立保健福祉大学のチームが研究を進めてきた、オペレーションズリサーチの解析手法を応用した方法（以下、独自手法）と、株式会社 Zene が提供する DTC 遺伝学的検査（Direct-to- Consumer Genetic Testing）を組み合わせて行います。

この評価方法により、これまでのリスク評価方法では困難だった、健康な人の中から将来糖尿病を発症する可能性が高い人が判別可能となることが期待されます。つまり、健康診断で糖尿病あるいは前糖尿病になってからの対策ではなく、まだ健康な人に対して、健康なままでいるためのアドバイスができるようになることが期待されます。

さらに、糖尿病はそれ自体だけでなく、心筋梗塞、脳血管疾患といった多くの生活習慣病の原因や予後に悪影響を及ぼすため、本研究の成果は健康寿命の延伸に寄与することも期待されます。

公立大学法人神奈川県立保健福祉大学
ヘルスイノベーションスクール担当部長 佐藤

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