研究活動?産学官連携Research
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戻る人々の健康を支える情報の在り方とは
- 氏名
- 城川 美佳
- 所属
- 人間総合科
- 研究分野
- 公衆衛生学,疫学,社会調査
キーワード | ヘルス?リテラシー,ヘルス?コミュニケーション,調査参加の継続?脱落,外国ルーツの人々 |
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取り組み内容
社会医学の一分野である公衆衛生学という領域での研究に携わっています。その中でも、現在は「ヘルス?リテラシー」に関心があります。
人々が自らの健康を守り、あるいはますます健康を高めるためには、健康に関連した新しい情報を提供することも大切です。しかしながら、健康関連の情報は玉石混合の状態で巷に溢れています。一方で必要な情報をうまく得られなかったり、見つけたけれど内容がよくわからないものであったりすることもあります。必要な情報を、身近でわかりやすく提供する方法としてゲームの作成等を検討しています。
中でも私が特に注目しているのは、日本にお住いの外国にルーツを持つ方々です。彼らは、生まれ育った国の文化や社会的背景と関連した健康に対する意識や知識を持っているため、日本で一般的な健康に対する意識や知識、あるいは日本での健康関連の制度やサービスの利用において問題が生じることがあります。このリテラシー?ギャップの補完は、日本国内における国際化を図るうえで重要です。現在は、外国ルーツのお母さま方を対象とした調査研究を行っています。
他方、日本で行われている学校保健や学校給食は世界的にも優秀な制度ですが、多くの途上国では十分ではありません。日本の経験を海外に広げるための研究を行っています。
このような情報の在り方を検討するためには、人々のニーズを把握することも大切です。ニーズを把握するために望ましい調査法は何か、についても検討しています。
メッセージ
人々にとって「健康」は普通にあるものであり、だからこそ普段から意識しているわけではありません。状況の異なる人々に対して、数多ある健康関連情報から「優先順位をつけて取捨選択」し、「わかりやすい形」に加工して、「必要な人々に届く」方法を選択できるのは、保健?医療?福祉の専門家です。この分野は比較的新しい研究領域ですが、関心を持ってくださるとうれしいです。